人材紹介業の事務所要件とは?レンタルオフィスで開業できる条件を解説

カテゴリー: 起業・独立ノウハウ

公開日:2026.09.19 / 更新日:2026.09.21

記事要約

人材紹介業(有料職業紹介事業)は、レンタルオフィスでも許可を取得できます。ただし、どの物件でもよいわけではありません。確認しておきたいポイントは次のとおりです。

満たすべき事務所の条件

  • 位置:風俗営業等が密集するなど、事業の運営に好ましくない場所でないこと
  • 構造:プライバシーを保護して求人者・求職者に対応できること
  • 個人情報の管理:求職者の情報を適切に保管できる設備があること
  • 契約書類:使用用途が事務所であること、転貸借の場合は転貸借契約書の他に原契約書、または建物所有者の承諾書が必要

物件選びで確認すべきこと

  • 施錠できる専用個室か(共有スペースのみのプランは不可とされることが多い)
  • 面談に使える個室または会議室があるか
  • 鍵付きキャビネット等を設置できるか
  • 申請に必要な契約書類・承諾書を発行してもらえるか
  • 法人登記に対応しているか

費用の考え方

事務所にかかる費用は毎月発生し続けます。要件を満たすことと、賃料を抑えることは両立できます。

レンタルオフィスで人材紹介業は開業できる

結論から言えば、レンタルオフィスやシェアオフィスを事務所として、人材紹介業(有料職業紹介事業)の許可を取得することは可能です。

かつては事業所の面積がおおむね20平方メートル以上であることが基準として示されていたため、小規模なレンタルオフィスでは要件を満たしにくいケースがありました。現在は、個室の設置やパーティション等によってプライバシーを保護できる構造であれば、面積だけで判断されるものではありません。

ただし、住所さえ確保できればよいというわけではありません。事業所には位置・構造・設備・面積の観点から基準が定められており、物件によっては要件を満たせないこともあります。

ここでは、どのような点を確認して物件を選べばよいかを整理します。

なお、開業に必要な資産要件や申請の流れについては、別の記事でご紹介しています。

人材紹介業の開業条件とは?有料職業紹介の許可申請・費用・事務所要件を解説

事務所に求められる4つの条件

許可を受けるために、事業所について確認しておきたいのは次の4点です。

1
位置が適切であること
風俗営業や性風俗関連特殊営業等が密集するなど、職業紹介事業の運営に好ましくない場所にないことが求められます。
「密集する」という表現がポイントで、近隣にそうした店舗が1軒あるだけで直ちに不適格となるわけではありません。ただし繁華街の物件を検討する場合は、周辺環境を実際に確認しておくと安心です。
2
プライバシーを保護できる構造であること
求人者・求職者に対応する際、他の利用者に会話の内容が聞こえたり、姿が見えたりしない構造であることが求められます。
具体的には、個室の設置やパーティション等での区分により、プライバシーを保護しつつ対応できる構造を有することが原則です。全面ガラス張りのスペースや、オープンなラウンジでの面談は、この要件を満たさないと判断される可能性があります。

なお、この構造に代えて、次のいずれかによっても要件を満たすものと認められます。

予約制や近隣の貸部屋の確保等により、他の求人者・求職者と同室にならずに対面の職業紹介を行える措置を講じる
専らインターネットを利用するなどして、対面を伴わない職業紹介を行う
代替措置を選ぶ場合の注意点
その措置を講じない運営がなされたときには、許可の取消し対象となる旨の条件が付されます。特にオンライン完結を選んだ場合、後から事務所で対面面談を行うことはできなくなるため、将来の事業展開も含めて検討しておくことが大切です。
3
個人情報を適切に管理できること
求職者の履歴書や職務経歴書など、重要な個人情報を扱う事業です。事業所内の職員以外の者が個人情報にアクセスすることを防ぐ措置が求められます。
施錠できる個室で書類を保管する、鍵付きのキャビネットを設置するといった対応が一般的です。申請時には事業所のレイアウト図とあわせて、個人情報を管理する場所(施錠できる場所)の写真の提出を求められます。
共有のオープンスペースしか使えないプランでは、この要件を満たすことが難しくなります。
4
契約書類が要件を満たしていること
見落とされがちですが、実務上つまずきやすいのがこの点です。
申請時には、事業所の使用権を証明する書類が必要になります。賃貸借契約書の使用目的が「事務所」または「事業用」となっていることを確認してください。「居住用」と記載されている場合は認められません。
さらに、レンタルオフィスやシェアオフィスの多くは転貸借にあたります。この場合、転貸借契約書の他に、原契約書もしくは建物所有者の承諾書が必要になります。
契約前に必ず確認してください
運営会社によっては、承諾書の取得に時間がかかったり、対応していなかったりすることがあります。契約後に発行できないと分かると、事務所を探し直すことになりかねません。内覧や問い合わせの段階で確認しておきましょう。

物件選びのチェックリスト

以上を踏まえ、内覧や問い合わせの際に確認しておきたい項目をまとめます。

施錠できる専用個室を契約できるか
面談に使える個室または予約制の会議室があるか
鍵付きキャビネット等を設置できるか
賃貸借契約書の使用目的が「事務所」になっているか
転貸借契約書の他に、原契約書または建物所有者の承諾書を用意してもらえるか
法人登記に対応しているか
周辺に風俗営業等が密集していないか

このうち、承諾書の発行と法人登記への対応は、事前に確認しないと分からない項目です。内覧時にあわせて質問しておくことをおすすめします。

事務所費用は毎月かかり続けます

許可申請にかかる費用は、登録免許税と申請手数料を合わせて14万円程度です。これは一度きりの支出です。

一方で、事務所の賃料は事業を続ける限り毎月発生します。

許可申請の費用
約14万円
一度きり
月2万円の差が生む年間コスト
24万円
毎年発生

開業直後、まだ売上が安定していない時期には、この差が経営に影響します。要件を満たすことと賃料を抑えることは両立できます。設備の豪華さと許可の取りやすさは、必ずしも比例しません。

JUKENビジネスサロンの対応状況

JUKENビジネスサロン(JBS)は、東京都内に15拠点を展開する個室型のレンタルオフィスです。人材紹介業の事務所要件について、次のとおり対応しています。

全室が施錠できる専用個室
共有スペースではなく、鍵のかかる専用個室をご契約いただけます。書類を広げたまま席を離れることもできますし、鍵付きキャビネットの設置も可能です。
個室でのオンライン面談に対応
扉を閉めた個室のため、Web会議での面談も周囲を気にせず行えます。インターネット環境も整っています。
会議室を面談スペースとして利用可能
対面での面談が必要な場合は、予約制の会議室をご利用いただけます。
申請に必要な書類を発行
転貸借契約書のほか、原契約書や建物所有者の承諾書など、許可申請に必要な書類の用意に対応しています。
法人登記に対応
法人登記にご利用いただける住所です。
月3万円台から
上記の条件を満たしたうえで、月額3万円台からご利用いただけます。

写真や図面だけでは実際の広さや雰囲気は分かりにくいものです。許可申請を予定している旨をお伝えいただければ、必要な書類についてもあわせてご案内します。

内覧は無料で受け付けています。空室状況や初期費用のお見積もりについても、お気軽にご相談ください。

内覧予約・お問い合わせはこちら

まとめ

人材紹介業はレンタルオフィスでも開業できます。確認すべきは、位置・構造・個人情報の管理・契約書類の4点です。

特に契約書類については契約後に発行できないと分かると事務所を探し直すことになるため、物件選びの段階で確認しておくことが重要です。

なお、ここでご紹介した内容は一般的な情報です。実際の申請にあたっては個別の事情によって判断が異なる場合がありますので、詳細は管轄の都道府県労働局にご確認ください。


参考

公開日:2026.09.19 / 更新日:2026.09.21